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TEEで見る僧帽弁逆流症 その1 [TEE]

1. 僧帽弁の解剖
TEE 大阪のコピー.jpg
 僧帽弁は2葉の弁(前尖,後尖),腱索,乳頭筋(前乳頭筋,後乳頭筋)からなる.前尖は僧帽弁弁口面積の60%を構成し,後尖,交連部がそれぞれ35%,5%を構成している.一方,弁周囲は60%が後尖,40%が前尖からなる.僧帽弁の分類方法にはCarpentierの分類とDuranの分類があるが,ASC/SCAガイドラインではCarpentierの分類が使用されている(図).

2. 僧帽弁の描出
主に以下のa,b,cのviewで病変部位を特定し,dのviewで確認,eで弁下組織の観察を行う.
TEE 大阪1-5.jpg
a.ME four chamber view
 走査面は0°,mid esophageal レベルで描出される.
プローベを進める(advance)に従い,lateral側の描出からmedial側の描出に移行する.そのため,他のviewと組み合わせて病変部位を確定する必要がある.







TEE 大阪1-6.jpg
b.ME mitral commissural view
 プローベの位置はfour chamber viewのまま,走査面のみ40-70°回転する.
僧帽弁の前尖,後尖と腱索,乳頭筋の関係が確認しやすい.








TEE 大阪1-7.jpg
c.ME AV LAX view
 Mitral commissural viewからさらに60-90°走査面を回転する.僧帽弁前尖,後尖のcoaptationの確認に用いる.左右にプローベを振ることによってmedial側,lateral側の確認も可能である.







c.TG basal SAX view
 左室短軸像を描出した後,プローベを引き描出する.a,b,cのviewから特定した僧帽弁の病変部位を確認する.viewが得られないことも多い.



e.TG two chamber view
 TG mid SAXを描出し,走査面を90°回転する.弁と弁下組織(腱索,乳頭筋)の関係を確認する.


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